珊瑚礁のさかな工房

黒潮海流の分かれ道「種子島海鮮干物」
ふっくらジュージュー 河口修さん


鹿児島本土最南端の佐多岬から凡そ40㎞の沖合の南方に浮かぶに種子島(たねがしま)と世界遺産の屋久島からなる熊毛地方。ここは南洋から流れ込む、黒潮海流が東シナ海流に分かれるため、豊かな漁場を抱えています。

 

種子島宇宙センターは世界一美しいロケット発射場

種子島は「鉄砲伝来の地」、宣教師「ザビエル上陸の地」として、教科書で学んだことがありますね。

島の東南端には、我が国唯一の実用衛星打ち上げ基地「種子島宇宙センター」があります。

このロケット打ち上げセンターは“世界一美しいロケット発射場”と云われています。

あの、小惑星探査機“はやぶさ”“はやぶさ2”もここから打ち上げられました。

 

産業は主に農業が中心で、日本一早いコシヒカリ、安納芋、さとうきび、茶等の栽培が盛んです。
また、海産物はトビウオ、トコブシ、イセエビ、ミズイカ等の新鮮な海の幸が豊富な自然豊かな島です。

 


トビウオって?

 

トビウオは漢字で書くと『𩹉』魚へんに飛ぶ。まさに飛ぶ魚なんです。

泳ぎの速い天敵マグロやカツオなどから逃げるために飛ぶようになったと言われています。

尾ビレで水面を叩いて飛び上がり、胸ビレを広げて数百メートル飛ぶこともあるそうです。 種子島屋久島地方で盛んに漁が行われ、漁獲量は日本一で、旬は春から梅雨にかけての時期です。

身は透明で美しく引き締まり、大型のものは刺身にすると弾力のある歯ごたえと旨味が絶品。 種子島で水揚げされたトビウオは地元漁協により鮮度保持・品質管理が徹底されており、築地市場などでも高い評価を得ています。 地元では当たり前のように刺身や干物で食卓に並ぶそうです。

そんなトビウオを一尾ずつ自身の手作業で丁寧に仕上げる、鹿児島県種子島西之表市で「地魚干」を生産されている、河口修さんにスポットを当ててみました。

 

河口さんは民宿を営みながら平成26年から農林水産省6次産業化の認定を受け、漁協と提携して、特産品であるトビウオを含む地物の魚を干物として加工販売を行っています。

 

干物と一言で云っても・・・

干物と云えば、乾燥したイメージがありますが、河口さんの干物はとてもジューシーなため、小麦粉とバターを使ってムニエルや、片栗粉をまぶして唐揚げなど料理のバリエーションが広がります。 料理人でもある河口さんは、種子島産と静岡県駿河湾の塩をブレンドして、魚醤と共に漬け込んだオリジナル商品。 なぜ静岡の塩?と思ったところ、100数十年前に静岡のお茶生産者が種子島に移住して、種子島茶を確立したことに縁を感じて、種子島の塩と駿河湾の塩をブレンドしたそうです。

 

河口さんは『大きな骨は取りますが、小骨までは取りません。

だって、魚本来の美味しさが味わえないから。』と。

素材そのものの旨味を大切にして、すべてを美味しくいただいてもらいたい、という思いが伝わりました。

 

種子島の地元でしか食べられない海の幸てんこもり

民宿 珊瑚礁

 

取材のこの日、民宿の方へも泊まらせていただきました。『何もないけど…。』と云いながら、囲炉裏の座席には種子島の山の幸、海の幸をいただきました。

ウツボのカルパッチョを初食!

〆はゴマサバ漬け丼!海岸に打ち寄せる波の如く料理の数々。すべて美味なり!

種子島の地元ならではの、旬の野菜や魚介類を提供して下さる“民宿 珊瑚礁”恐るべし。

充分、何もかもあります!あの、“もやし”良いです!

 

河口さんのお話を伺いながら、飾らない人柄に思わず惹かれました。

ちなみに、鹿児島県本土と種子島屋久島を結ぶ高速船の名称は、種子島でのトビウオの方言である「トッピー」。

地域に根付いた魚であることが伺えます。

 

「美味しいカゴシマ」をもっと!もっと!

かごジングループ取材班

 

珊瑚礁のさかな工房  河口修さん

かごジンおすすめ!

 

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